両親が日本人かつ日本国内で生まれたかたは生まれながらにして日本国籍です。これは当然の話ですね。
ですがもともと外国でうまれ、その国で育ち何かしらの理由で日本に来た外国人の中には日本国籍を取得したいと考えるようになる人も一定数います。そういった方々が日本国籍を取得するために行う手続きの代表例が帰化の手続きかと思います。では帰化の手続き以外に日本国籍を取得する方法はどういったものがあるのでしょうか。
また外国で生まれながらにして日本国籍を取得している人たちがいます、それもどういった条件があれば日本国籍を取得することができるのか疑問になったので自分なりに調べてまとめてみました。
日本国籍取得方法（条件）その❶～帰化手続きを行う～
この方法は一般的で皆さんもよくご存じかと思います。帰化手続きをまだしたことない方はイメージがわかないかもしれませんが、帰化申請で許可を得るには様々な条件があり、その条件を自分は満たしているんだということを書類で証明する必要があります。この時に集める書類は一人ひとりの状況、離脱しようしている国（日本は2重国籍を認めていない為もともとの国籍を離脱する必要あり）、家族状況、現在持っている在留資格等によって全然変わってきます。なので一から全部ひとりでやろうとすると、かなりの時間がかかります。２.３年たってもまだ審査中という外国人もいらっしゃいます。
無事帰化の許可が下りると日本国籍を取得することになります。
帰化申請における満たす条件や、帰化申請手続きの流れについて確認したい方は下記の記事を参考にしてください。
帰化申請において満たす必要がある条件に付いて
帰化申請手続きの流れや審査期間について
日本国籍取得方法（条件）その❷～出生により日本国籍を取得する～
出生により日本国籍を取得するパターンはおおきくわけて３パターンあります。
❶生まれたときに父または母が日本国民である場合
❷生まれる前に死亡した父が日本国民である場合
➌日本で生まれて父母がわからないまたは無国籍である場合
上記❶は父母両系血統主義からきています。この考え方は外国で出産した時にも応用されます。ですので両親とも日本人でアメリカでお子さんを産んだ時は日本国籍を取得することができます。（この場合はアメリカの国籍も取得することになるので２重国籍になります。）
上記➌については、日本国内で生まれた子供に対して無国籍の状態になることを避けようとする考えからこういった条件が存在します。無国籍状態は子供自身に不利益を及ぼす恐れが高いことからです。
日本国籍取得方法（条件）その➌～法務大臣に対して届出ることにより日本国籍を取得する～
法務大臣に対して届け出ることによって日本国籍を取得するパターンは２つあります。正直この３つめの日本国籍取得方法（条件）について該当する人はほぼいないと考えていいでしょう。（そのくらい条件が限定的）
❶国籍不留保者の国籍再取得
❷官報催告を受けた国籍不選択者の国籍再取得
上記❶ですが、父母ともに日本人でアメリカで子供を出生したケースを考えます。上記でも少し解説しましたが、日本、アメリカの考え方により、アメリカで生まれたこの子供は２重国籍状態になると説明しました。ただしこれは子供が出生した時に国籍留保の届出を出さないと２重国籍状態にはなりません。もしこの届け出を出さない状態だとこの子供はアメリカ国籍だけになってしまいます。ただ何かしらの事情でたまたま国籍留保の届け出を両親が出さなかっただけで、日本国籍を選べない状況になることを防ぐためにも上記❶のような条件が存在します。
この国籍不留保者の状態で日本国籍を再取得するためには現在日本に住所を有し、20歳未満である必要があります。
上記❷について説明するためにいろいろな前提をお話しします。
もし２０歳になるまでに２重国籍状態になった場合、22歳に達するまでにどちらかの国籍を選択しなけれなばならないというルールが日本には存在します。ですが２２歳になってもどちらか一方の国籍を選択しない人もいるかもしれません。そういった時に法務大臣がどちらの国の国籍を選択するの？といった感じで催告をすることができ、この催告がきて１か月以内に日本の国籍を選択しなかった場合、日本国籍を失うというルールが存在します。
このどっちの国を選ぶの？という催告ですがやり方が２つそんざいします。ひとつは書面でやる、もうひとつは所在地が不明の場合で官報でやる場合があります。上記❷ではこの官報による催告をされたけど、国籍を選択しなかった人に対してだけ日本国籍を再取得するチャンスを与えているイメージです。この場合にも法務大臣に対して届出を行った場合に日本国籍を取得することができます。
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