今回は帰化申請についてまとめていきます。帰化申請に関して簡単にまとめた動画もございます。動画で確認したいかたは以下の動画をご参照ください。
帰化申請とは?
帰化申請とは、外国籍から日本国籍にかえることをいいます。日本では2重国籍を認めていないため、日本国籍を得るためにはもともとの国籍を毎年約10000人近い外国人の方が帰化申請を行い日本国籍を取得されています。
帰化申請をするうえで満たさなきゃいけない条件
1居住条件
2能力条件
3素行要件
4生計要件
5重国籍要件
6思想要件
7日本語能力
1居住条件
まず居住要件ですが、引き続き5年以上日本に住むことが要件となります。この引き続きという表現は、在留資格関連でよくでる表現ですが、3か月以上の出張などをすると日本に引き続き居住していないと判断されるので注意が必要です。また1年を通して合計100日以上出国しているような状態でも同様に引き続き居住していないと判断される可能性が高くなってきます。
またこの5年の居住要件に+して、3年以上の就労期間が求められます。ですが絶対3年以上でないといけないというわけではなく、あくまで実務上設けられた基準として記載いたしました。
またこの3年以上の就労期間は連続している必要はありません。ですので、2年就労して、1年無職期間があったとしても、そのあと1年就労期間を作り合計で3年以上就労期間があれば帰化申請における3年以上の就労が認められます。(ただし、審査対象期間である5年間の間での話です)
2能力条件
この能力条件ですが
日本で行為能力が認められる年齢に達しているかつ本国の法律でも成人になっていることが必要になってきます。
行為能力について
もともと日本では20歳以上の方が行為能力をみたすとされていましたが、2022年4月の民法改正で成人年齢が18歳以上となりましたので、18歳以上になれば日本での行為能力があるとみなされるようになりました。
3素行要件
次に素行要件ですが、これは犯罪歴がないか税金、年金などを滞納していないかなどをチェックされます。
税金などの納付漏れなどがあったとしても、あとから追納すれば帰化の許可がでる場合もあります。(永住ビザ申請などは後から納付しても許可がでることはほぼない)
4生計要件
日本で暮らし続けていけるお金、資産はあるのかも要件のひとつです。また申請者自身がたくさんの年収がなくても、配偶者に生活できるほどの年収があったり、ご家族に資産がある場合は要件クリアとなる場合もあります。具体的な年収は300万円以上が目安です。扶養者がいる場合、扶養者の数に応じて、さらに高い年収があれば安心して申請に臨むことができます。ただしここに記載したのはあくまでの目安であり、年収が300万円以下でも許可が下りる例もあるのでご安心ください。
(帰化申請における年収について解説した記事)
5国籍要件
帰化申請をする方は日本の国籍をとることになり、本国の国籍はなくなり、本国での権利は消失します。また当サイトでは、韓国人の国籍離脱方法について解説した記事もございます。こちらで確認して下さい。
6思想要件
この思想要件の思想とは別に宗教のことを言っているわけではなく、日本という国を征服、破壊しようとする考えをもっていないかを確認する要件です。これは反社会勢力、テロ組織などによる暴動を未然に防ぐためにも設けられています。
7日本語能力
帰化申請ではN3相当以上の日本語が必要と言われており、これは小学生低学年レベルに相当する能力です。この日本語能力は読み、書き、話すなど総合的な能力がみられます。ひらがなの文字をカタカナに変換したり(例:ちょこれーと→チョコレート)、ひとつの文章に対して答えを書くものがあったり(例:昨日の夜は何をしていましたか?→友達とパスタをたべに行ってました。)などさまざまです。日ごろから日本人とコミュニケーションをとっていたり、日本語学校に通っている方は問題ないケースがおおいですが、同じ外国人のコミュニティのなかでしかコミュニケーションをとっていない方、すぐさま日本語学校などを通うなどして日本語能力をあげるべく行動すべきだと感じます。
(帰化申請における日本語レベルについて解説した記事)
帰化申請と永住申請の違いは?
帰化申請 | 永住申請 | |
公務員での就業 | 制限なし | 一部制限あり |
選挙権(参政権) | 与えられる | 与えられない |
ビザの更新 | 不要 | 必要 |
戸籍の取得 | できる | できない |
国籍 | 日本になる | 本国のまま |
帰化申請と永住申請における違いは上の表のとおりです。それぞれの申請条件などはことなります。永住ビザの申請条件について詳しく知りたい方は以下の記事を参考にしてください。
永住申請における条件
また帰化申請をした後の戸籍について確認したい方はしたのリンクをクリック
→帰化申請後の戸籍について詳しく解説した記事
ここまで簡単に帰化申請において満たす必要がある条件をまとめてみました。この記事が参考になれば幸いです。
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